日本人帰国生徒と日本人EFL学習者にみる英語ライティング力
の発達段階の比較

本文は英語のみ
大阪インターナショナルスクール
田浦秀幸、

京都女子高等学校
田浦アマンダ

本研究は、英語圏に長期間滞在した日本人帰国生徒が帰国後英語教育を受ける際に、
その体験が生かせるかどうかを、特に英語ライティング力に絞って見たものである。
帰国生徒と一般の日本人EFL学習者について、中学1年から高校3年まで(12~1
8才)の期間について横断的研究がなされた。ツールとしては信頼性・妥当性のある
Test of Written Language (Hammill & Larsen, 1996)が用いられ、ライティングの
諸側面に光が当てられた。具体的には、英語を書く上での決まり事(CC)、文法(CL)、
物語の構成(StC)、この3項目の総合点(Quotient)、及び総語数が研究対象とされた。
その結果、中学校で英語教育を始める際に、帰国生徒は、英語圏滞在を通して確固
とした英語の基盤をすでに身につけていることが判明した。特に中学初期の段階では、
StCとQuotientに関して、帰国生徒の方が遙かに優れており、これより英語ライテ
ィングに於いて、創造的で大人びた文章を綴れるだけの英語力が英語圏滞在で体得し
えたことがわかる。帰国生徒のCC, CL, StC及びQuotientの得点から見られるライテ
ィング力に関し、学年を追って一般のEFL学習者よりも早いペースで向上しているが、
高校2,3年になるとこの傾向が見られなくなる。理由としては、この時期までに
EFL学習者が帰国生徒に追いつくからであると考えられる。即ち、帰国生徒の英語
ライティング力は、日本人EFL学習者に比べ、中学低学年では明らかに優勢を保って
いるが、高校の最終学年近くになるとこの優位はあまり顕著ではなくなってしまうの
である。





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Volume 5 No.1
November 1999
The Japan Journal of Multilingualism and Multiculturalism
多言語多文化研究