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職場コミュニケーションにおける高い言語力及び異文化
への対応力の影響と役割
――日本在住オーストラリア人駐在員の分析


ショーン・オコネル,
豪州クィーンズランド州立大学
言語・比較文化研究科博士課程在籍中

日豪間のビジネス関係およびそれに伴う日本でのオーストラリア人駐在員
(以下AEW)の増加に伴い、AEWと日本人社員とのコミュニケーションがど
のようにビジネスの効率性に影響を与えるかが注目されつつある。本研究
は筆者の博士論文研究の第一段階であり、ここでは、日本にある三社に勤
務する12人のAEWと48人の日本人同僚(AEW1人につき日本人同僚4人)
を対象に行なったアンケート調査をもとに、AEWの日本語能力と異文化への
対応力(cultural intelligence)(Peterson, 2004) の関連性について考察す
る。AEW参加者選考にあたって、日本語運用能力
が高いことは必須条件であったが、本論文では、AEW自身、およびAEWと一
緒に働いている日本人社員によって日本語運用能力が「上級」と評価され
たものと「日常会話が成り立つレベル」と評価されたものとの差を分析する。
本研究は、AEWが職場で使用する日本語と、AEWと日本人社員間のコミュ
ニケーション摩擦の解決のためのストラテジー考察であるが、ここでは特に、
異文化への対応の指標として各AEWが感じるアコモデーション(適合)の必
要性の違いに焦点を当てる。本調査では、AEWの日本語能力が高ければ
高いほど、日本人社員との効率的なコミュニケーションのためには日本人の
コミュケーションスタイルに合わせる必要があるという意識、また合わせよう
とする意志が高くなるという示唆が得られ、第二言語能力が「異文化対応
力」の不可欠な要素であるという考え方が支持される結果となった。
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Volume 12, No.1
November, 2006
The Japan Journal of Multilingualism and Multiculturalism
多言語多文化研究
bsig.org